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僕にとってのアメリカンルアーの不思議さは、そのルアーを作り上げたデザイナーの設計コンセプト、つまり頭の中だ。時としては偶然の産物としての発見も確かにあるのだが、それは偶然を求めて何もしない人に起こるものではないのだ。常にルアーに魂を吹き込もうとするデザイナー達の心意気が新しい発見を可能にしてきたのだと思う。
僕は運が良いことに、アメリカにおけるバス・フィッシング・ルアーの全盛時代を築き上げてきた多くのデザイナー達と会うことができた。彼らのものの考え方には驚かされることが多く、話を始めると時間を忘れていることが多かった。できれば全てのルアー・デザイナー達に会ってみたいのだが、残念ながらどんなに頑張ってもジェームス・ヘドンからルアーの設計コンセプトを聞くことはできない。しかし、ヘドンが作り続けてきたルアーを見ていると、デザイナーとしての職人気質を少しずつでも感じ取ることができる。デザイナー達のものの考え方や癖は、彼らがルアーに残していったサインのようなものなのだ。
デザイナー達と会って、いつも驚かされることは、彼らは本当に釣りが好きなことだ。そこにアメリカンルアーが外見ではなく、第一に機能を最重要視し続けた理由があるのだと思う。何の要素でバスを引きつけるのか? その為には? 彼らの頭の中は四六時中、そんな調子でルアーのことを考え続けている。
あるルアーデザイナーが「最大の楽しみは自分の作り上げたルアーがアングラーに微笑みをもたらしたのを知った時だ」と話しながら壁に飾られていた写真を指したのが僕は忘れられない。そこには小さな女の子がブカブカなライフジャケットを身につけ、30cmにも満たないバスを持ってる写真があったが、確かにその微笑みが何よりも頭に残る。
アメリカンルアーは多くのアングラー達の喜びや楽しみをサポートするために安く、そして豊富にルアーを供給することをモットーとしている。だからプレミアが付いてしまい、意図的に商品が手に入らなくなるようなことはない。これからもそんな方針を変えることはないだろう。
(ヒロ内藤)
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