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ボーマー社は農家のアイク・ウォーカー氏と楽器屋を営んでいたクラレンス・タービー氏によって1946年に設立された。最初から商売としてルアーを作ったわけではない。彼らは釣り好きで、1942年頃から自分たちが使いたいルアーの製作を始めていた。彼らが求めたのは、当時発売されていたルアーより効率よくディープを攻められるルアーだった。
1942年頃というと第二次大戦のまっただ中だ。そんな時代にルアー作りに熱中していた人がいるあたりがアメリカらしいというか、釣り人らしい。電柱の余り木をもらってきてボディを削り出し、ストーブのバックパネルやタバコの缶を金属部品として使った。フックを受けるパーツは靴に使われていたハトメを代用したという。フックだけはさすがに戦争中は入手困難だったのだろう、古いルアーのものを外して付けた。
彼らの作るルアーは非常によく釣れると仲間に知れ渡った。おれにも作ってくれ、私にもとオーダーが入る。じゃあ、ということでこれを仕事にした。このあたりはヘドンに似ている。釣り好きが自分が使いたいルアーを開発し、それが評判になっていつしか仕事にしているというパターンだ。
オーダーが入るのはいいが、先にもあるようにフックがない。ショップは売れ残りのルアーのフックを外して送り、お客たちも自分の持っている古いルアーのフックを外して持ち込んだという。
上の写真の真ん中に爆弾型のルアーがある。これは後年発売された復刻モデル(現在は売られていない)だが、初期のボーマールアーはこんなカタチだった。爆弾はBomb(ボム)、Bomber(ボーマー)は爆撃機、爆撃兵という意味だ。社名もここからきている。
このルアーの最大の特徴はフローター・ダイバーであることだ。つまり、ルアー自体には浮力があって、リトリーブすれば潜り、止めると浮いてくる。それまでのルアーはトップウォータータイプの浮くルアーと、沈むシンキングタイプに分かれていた。
「もしあなたがバックラッシュしても、ボーマーなら回収できる」なんて言葉がセールストークになっていたようだからおもしろい。
ボーマーは1950年代、他社に先駆けてプラスチックルアーを作った会社でもある。しかし、当初は水漏れを起こして2年間製造を中止して改良にあたったという苦い経験がある。プラスチックの成型技術をルアーに導入するには時代が早すぎたのだろう。だが、改良に改良を加えたプラスチックルアーはその後大活躍する。
爆弾型のルアーが発売されていない今、日本で最も知られているのはミノータイプのロングAかもしれない。バスを対象にして、サイドからサイドに尻尾を振るウォッブリングアクションに加えて、ローリングアクションを組み合わせてデザインされている。ややウェイトがあって向かい風の中でもキャストしやすく、日本ではバスばかりでなくシーバスルアーとして定番になっている。
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